日本語補習校やレッスンでは教科書の音読練習を宿題に出しているところが大半です。普段は日本語を使用する割合が少なく、日本語以外に最も得意な言語を持っている生徒さんをここではノンネイティヴ(非母語話者)として音読練習の目的を紹介します。

①日本語を「読む」機会作り
普段の生活でご家族とのコミュニケーションに日本語を使用する場合「話す」・「聞く」の2つの技能はよく使われているものです。一方で「読む」という技能は意識的に機会作りをしないとなかなか伸ばすことができません。また教科書の単元をひとつ読み切るのは一般的に時間がかかるものなので、限られたレッスン時間を有意義に使うためには内容理解の予復習を兼ねて「読む」練習は家庭学習にウェイトが置かれます。ぜひご自宅の身近な場所に教科書を置き、一日一文、一段落でもいいので文を「読む」機会作りに取り組んでいただければと思います。

②縦書きに慣れる
現地校に通っているなど普段の学習で日本語を使用しない生徒さんにとって縦書きの国語の教科書は読みづらいのではないかと思います。英語などのアルファベット言語は横書きの文章で目を左から右へ動かして下に向かって読み進めますが、国語の教科書は縦書きの文章を上から下へ目を動かし、そして右から左へと読み進めます。ひらがな、カタカナ、漢字と異なる文字を追って読むことに加え目の動かし方や読み進める方向も異なるので時間をかけた反復練習が必要です。

③様々な知覚から文章を捉える
音読練習のメリットとしてよく言われるのが声を出さずに目だけで文字を追う黙読よりも声に出して音読をすることで視覚や聴覚にも刺激を与えることができるというものです。
生徒さんの様子を見ていると文字だけに頼って文章を読むことが大きなステップになることがよくわかります。声に出して音で文を捉えることで内容が頭に入ってきやすくなったり、正しい発音や日本語の文章が持つ流れを意識して読んだりできます。

限られた時間の授業やレッスンでノンネイティヴの生徒さんが国語の教科書についていくのはご家庭のサポートを含めとても大変なことだと思います。音読練習は家庭教育でも補える分野なので、ぜひ引き続きあたたかい学習サポートをいただけますようお願いいたします。