外国語環境で暮らすパートナーや家族がその国の言葉をあまり話さない、
あるいは話したがらないことで心配になる方も多いのではないでしょうか。
今日は理由と解決策を考えてみました。

理由① その言語を話す必要性を感じないから
現地で働いていない方などはご家族のサポートがしっかりしていればしているほど
現地語を話す必要性を感じない場合もあると思います。
社会的、精神的な自立という意味では言語は必要不可欠なので
今一度本人との話し合いが必要です。
「もう少しできるようになったら~ができるね。」や
「あなたならもっともっとできるんじゃないかな。」 など
ポジティブな声かけで本人の意向をまずはしっかり聞き取り、
一緒に考えて解決策を見出すのがベストです。
どちらかが一方的に決めてしまうと
本人の精神的負担が増えて逆効果になってしまうので慎重なアプローチが必要です。

理由② その言語を話す機会がないから
母語を使ってのお仕事や子育てで家にこもりきりなどなかなか現地語を使う機会がない、というパターンも考えられます。
言語は使うチャンスがないとなかなか伸びないので外出して友人や現地に住む(義)家族など、人と会うきっかけを作り意識的にチャレンジを重ねたり、現地語でのテレビや音楽などに積極的に触れ合ったりと機会作りが重要です。
また、ご家族やパートナーが積極的に現地語で話しかけることもとても大切です。
お互いに通じ合える他の言語を持っている場合など、つい面倒になってしまうこともあるでしょうが、本人の精神的、社会的な自立や勉強の達成感を味わってもらうためにもパートナーやご家族の協力が必要不可欠です。

理由③ その言語と自言語が似ているから
こちらは家族やパートナーが“正しい”現地語で話さない理由です。
日本語の場合は韓国語と文法がよく似ていたり、中国語話者であれば漢字で内容を大きく捉えられることがあるので小さなミスがなかなか直らないこともよくあります。
また、イタリア語とスペイン語も似ている部分が多いのでスペイン語話者にイタリア語を教えるのが大変だ、という話を耳にしたこともあります。
この場合はとても難しく、本人が言語を深める気持ちになって根気よく建設的な学習をしないとなかなか直りません。
言語学習はしっかりとその言葉と向き合わなくては深く理解できないので大きな意味だけ捉えて合理的に考える、というストラテジーを身につけてしまっている場合は本人との対話が必要不可欠です。
家族やパートナーとしてできるサポートといえば旅行や博物館などを訪れて歴史や文化に触れる機会をたくさん作ってあげることで本人が言語を深めて学ぶことへの気づきの機会を作る、といったところかと思います。

理由④ 失敗や批判的な指導を恐れているから
外国語を理解し発話まで結びつけるのには時間がかかります。
もともと気持ちを言葉にするのが苦手なタイプの人などは現地語を理解していてもなかなか自分の言葉で話せない人もたくさんいます。
発話して言葉として形になるまで不安や失敗は付きものですから、本人の性格も考慮し急かさずに見守るのも手段です。
現地語を話すとき、ご家族やパートナーが心配なあまり厳しい言葉でミスを訂正したり、重要な内容を話しているときに文法を注意されたりしてしまうと本人のモチベーションがダウンしてしまう要因になります。
TPOに応じたミスの訂正や否定せずに正しい言葉や言い方をオウム返しして直してあげるなど教える側にも思いやりが必要です。

理由⑤ 家族やパートナーからの評価を感じないから
現地での生活や家族のために一生懸命勉強をしていてもがんばりを評価されないとモチベーションが下がってしまうこともあります。
「いつも勉強をがんばってくれてありがとう」や、
「どんどん上手になってるね」など
あたたかい声掛けがあるとうれしいものです。
本人の言語学習を家族やパートナー間の課題として受け止め、共有し、共感的なサポートが一番のやる気につながります。

以上の5点があげられるかと思います。
ちなみに、私の場合は「理由②その言語を話す機会がないから」で伸び悩んでいます。
仕事では日本語を使い、家族も日本語でコミュニケーションがとれるのでうっかりすると現地語であるイタリア語を使わないで一日が終わってしまうこともあります。そのためなるべく一人で外出をして買い物したり、イタリア人の家族や友達に会う機会作りに励んでいます。
外国語を勉強している家族やパートナーとの円滑なコミュニケーションや
たのしみながらの言語学習のお役に立てるとうれしいです。